rPET(再生PET)のエコバッグは、欧州の小売企業から弊社へのお問い合わせが特に多い、繰り返し使えるバッグのひとつです。原料は再生PET樹脂で、その多くはペットボトルです。Textile Exchange(テキスタイル・エクスチェンジ)によると、再生ポリエステルのうちPETボトル由来のものは98%を占めます。繰り返し使うことを前提に作られており、ラミネート加工のないrPETには、布のようなやわらかい手ざわりがあります。ほかの多くの買い物袋の素材にはない特長です。
難しいのは、使い終わったあとです。
rPETのエコバッグの多くはラミネート加工されています。印刷面をつくり、水を通さないように、PET生地の表面にポリプロピレンのフィルムを貼り合わせるためです。その結果、1枚のバッグに異なる2種類の樹脂が一体となって入ります。弊社が調べた範囲では、両者を分離できる商業規模のリサイクル工程は見つかっていません。弊社が供給しているラミネート加工のrPETバッグでは、フィルムとそれを接着する層だけで、バッグの重量の39%を占めます。
では、rPETバッグとは正確には何なのか。再生原料はどこから来るのか。次にオリジナルのrPETバッグを発注するとき、サプライヤーに何を確認すればよいのか。
始める前に、ひとつお伝えしておきます。弊社はこれまでに、生地の欄に「100% recycled post-consumer polyester(ポストコンシューマー再生ポリエステル100%)」と書かれていながら、認証重量が出荷の正味重量の半分に満たないGRSトランザクション証明書を見てきました。どちらの数字も正しいのです。それぞれが別のものを表しています。そのバッグに「100%再生素材」と印刷すれば、その買い手の表示は誤りになります。
rPETエコバッグとは
rPET(アールペット)バッグとは、再生ポリエチレンテレフタレート(再生PET)で作られた、繰り返し使えるバッグです。PETはポリエステルと同じ樹脂です。Textile Exchangeの「Materials Market Report 2025」によると、再生ポリエステルの98%はPETボトルが原料です。rPETの買い物袋に使われる生地は、スパンボンドとステッチボンドという2種類の不織布で、ラミネート加工なし、またはポリプロピレンフィルムのラミネート加工ありで使われます。個別の注文の再生原料を証明するのはGRSのトランザクション証明書で、ポストコンシューマーかプレコンシューマーかの区分と認証重量が記載されますが、素材の欄にボトルのような元の製品名は書かれません。Bk-bagsは、目付85g/㎡のステッチボンド、昇華転写の90g/㎡の白いスパンボンドから、110〜140g/㎡のラミネート加工rPETまで、オリジナルのrPETバッグ11型を最小ロット10,000枚でベトナムと中国から供給しており、2006年から繰り返し使えるバッグを供給しています。
この記事の要点
- rPETと再生ポリエステルは同じ樹脂です。 PETはポリエステルです。違うのは原料の由来と書類で、化学的には同じものです。通常の検査で、再生PETとバージンPETを見分けることはできません。
- 「rPET不織布」だけでは仕様になりません。 スパンボンドとステッチボンドは製法が違い、見た目も風合いも印刷の乗り方も違います。どちらなのかを確認してください。
- ラミネート加工で、表示できる内容が変わります。 弊社がお客様向けに製作したラミネート加工のrPETバッグでは、本体の目付140g/㎡のうちrPET生地は85g/㎡で、バッグの再生材比率は重量比59%です。ポリプロピレンのフィルムがPETに接着されているため、このバッグはリサイクルが難しい製品です。
- 「環境にやさしい」とは表示しないでください。 「繰り返し使える」と書き、再生材の比率を示し、リサイクルが難しいことを明記します。日本国内では、表示の根拠資料の提出を消費者庁から求められることがあります。EUでは2026年9月27日から、明確な説明のない「eco-friendly」は、認められたエコラベルを持つ場合を除き、禁止される包括的な環境訴求になります。
- トランザクション証明書に記録されるのは区分で、元の製品ではありません。 素材の欄は「Recycled Post-Consumer Polyester」で、ボトルとは書かれていません。新しい原料(フィードストック)の欄にはボトルと書けますが、上流のすべての証明書にその記載がある場合に限られます。
- 比率だけでなく、認証重量を読んでください。 比率が表しているのは部材です。出荷のうち実際に認証されている量を示すのは、認証重量です。
- トランザクション証明書は発注書に書き込んでください。 申請するのは売り手で、申請は出荷のあとです。証明書が届くまでに数か月かかることも少なくありません。証明書ができる前に、バッグが店頭に並んでいることもあります。
- 自社ブランドのバッグにGRSの表示をするには、貴社自身のGRS認証が必要です。 認証がない場合は、証明書を根拠に、再生材の比率を具体的に示す貴社独自の表示をしてください。
- 最小ロットは10,000枚です。 Bk-bagsのrPETバッグ全型に共通です。
1. rPETと再生ポリエステル:同じ樹脂、2つの呼び名
rPETは、recycled polyethylene terephthalate(再生ポリエチレンテレフタレート)の略です。ポリエチレンテレフタレートはポリエステル生地の原料になる樹脂ですので、rPETと再生ポリエステルは、同じ素材の2つの呼び名ということになります。バッグ業界ではrPET、繊維業界やTextile Exchangeの証明書では再生ポリエステル(recycled polyester)と呼ぶのが一般的です。
PETの出どころがペットボトルでも、食品トレーでも、紡糸工場でも、石油精製所でも、樹脂としては同じです。買い手にとって、これには2つの意味があります。
性能は原料の由来ではなく、つくりで決まります。 生地の目付、縫製、持ち手が同じなら、rPETのバッグとバージンポリエステルのバッグは、使ったときに同程度の性能を示します。Textile Exchangeが2026年に公表したポリエステルのライフサイクル調査でも、調査対象の再生品はバージン品と機能的に同等であることが確認されています。ただし繊維の段階では、機械的リサイクル(マテリアルリサイクル)によってポリマーはわずかに劣化します。生地の目付とつくりを書面で決めておくべき理由が、ここにもひとつあります。
検査で再生材だと証明することはできません。 学術誌『Polymers』に2022年に掲載された研究は、市販のrPETのペレットとフレーク20検体を試験し、熱的・機械的な特性からは再生PETとバージンPETを区別できないことを確かめました。再生品の検体はすべて、バージン材について公表されている範囲に収まっていました。
トレーサー(追跡用マーカー)を使う取り組みでは、発光顔料や合成DNA配列などのマーカーを繊維に加え、あとからその生地にマーカー入りの繊維が含まれていることを確認できます。これで証明できるのは、マーカーを付けた工程を材料が通ったことです。その工程より前に何が投入されたかは、証明できません。
再生材の証明は、書類によって行います。それがCoC(加工・流通過程の管理)で、その末端にある書類がトランザクション証明書です。
2. rPETの原料はどこから来るのか
再生ポリエステルの原料は4種類です。使用済みのPETボトル、ボトル以外の使用済みPET包装、製造工程から回収されたポリエステル(プレコンシューマー)、そして使用済みの繊維製品です。Textile Exchangeによると、再生ポリエステルの98%はPETボトルから作られています。
| 原料 | 内容 | 再生ポリエステルに占める割合 | 買い手が知っておくべきこと |
|---|---|---|---|
| 使用済みPETボトル(ポストコンシューマー) | 回収・選別・洗浄し、フレークにした飲料用ボトル | 98%(Textile Exchange、2025年) | 標準の原料です。rPETバッグの生地は、ほぼすべてここから始まります |
| ボトル以外の使用済みPET包装 | 食品トレー、透明パック、シート | 少量。信頼できる計測値はありません | 欧州では、トレー材の多くは繊維ではなく包装材に戻ります |
| 製造工程から回収されたポリエステル(プレコンシューマー) | 紡糸・糸・生地の製造工程から出たもの、規格外の樹脂 | 少量。信頼できる計測値はありません | GRSで再生材と認められるのは、それを生んだ工程にそのまま戻せない場合だけです |
| 使用済み繊維製品(ポストコンシューマー) | 使用済みの衣料や布 | 再生ポリエステルに占める割合としては公表されていません。再生繊維製品由来の繊維は、世界で作られる繊維全体の1%未満です | 量はわずかです。大規模な繊維から繊維へのリサイクル工場は、延期や未建設のものが複数あります |
ボトルが繊維になりやすい理由
Petcore Europeの市場調査が指摘しているとおり、ボトル用のPETは、繊維用のPETより高い固有粘度で作られています。そのため、ボトルのフレークを溶かして繊維に紡ぐのは、グレードを一段下げる加工で、容易です。逆に、繊維からボトルへ戻すのは容易ではありません。
色はボトルで決まります。 機械的リサイクルでは染料や異物を取り除けないため、再生チップや再生繊維は、投入した廃棄物の色になります。Textile Exchangeの調査に登場するあるリサイクル事業者は、そのために透明から淡い青のボトルしか受け入れていません。きれいな白のrPETで量産原反の色承認が必要になるのも、機械的リサイクル材の一部が濃色に染められるのも、これが理由です。
短繊維(ステープル)は、フィラメント糸より条件がゆるやかです。 不織布は短繊維から作るか、フレークから直接紡糸して作るのが一般的です。織物には連続したフィラメント糸が必要で、フィラメントの紡糸は高速で行われ、粘度がきわめて安定していなければなりません。
プレコンシューマー材
プレコンシューマーの再生ポリエステルとは、製造工程から回収された廃棄物です。GRSでは、それを生んだ工程にそのまま戻せるものは再生材に数えません。Textile Exchangeは、紡糸工程の中間くず、オリゴマー廃棄物、キャンセルされた注文品を除外しています。GRS 4.2 Implementation Manual(実施マニュアル)自身が警告の目安に挙げているのは、廃棄率50%の紡糸工場です。プレコンシューマー材の提案が安すぎると感じたら、どの工程から出た廃棄物なのかを確認してください。
繊維から繊維へ
ケミカルリサイクルでは、ポリエステルを原料の成分まで分解し、染料を取り除くこともできます。ケミカルリサイクルのポリエステルは、すでに一部が市場に出ています。ただ、供給はまだ少量です。Carbios(カルビオス)はフランスの酵素リサイクル工場を延期し、Eastman(イーストマン)は米テキサス州の2基目のメタノリシス工場を延期し、Ioniqa(イオニカ)は2024年に破産保護の手続きを経ています。汎用品並みの量と価格で繊維由来のrPETを提案するサプライヤーには、まず書類を求めてください。
rPET生地はどこで作られているのか
ベトナムが輸入する合成繊維の生地と繊維は、半分以上が中国から来ています。貴社のバッグのrPETがその一部かどうかを、公的な統計から知ることはできません。関税分類のコードが、再生ポリエステルとバージンポリエステルを区別していないからです。国際的なHSコードも、中国とベトナムそれぞれの国内コードも同じです。
UN Comtradeに収録されたベトナム側の統計によると、2023年の金額ベースで、ベトナムが輸入した合成長繊維織物の57%、不織布の53%、合成短繊維の53%が中国からのものでした。いずれも再生材とバージン材を合わせた数字です。ベトナム税関のデータでは、2024年1〜9月の生地輸入全体に占める中国の割合は67%です。
中国は再生繊維そのものの最大の生産国でもあります。中国化学繊維工業協会は2025年の中国の再生ポリエステル生産量を約630万トンとしており、Textile Exchangeが集計した2024年の世界全体の生産量は約930万トンです。
ベトナムも再生ポリエステル糸を生産しています。ベトナムの上場糸メーカーであるCentury Synthetic Fiber Corporation(HOSE: STK)は、2025年の売上高の約半分を再生糸から得ています。
トランザクション証明書を見ても、生地がどこで作られたかはわかりません。原産地の欄が示すのは、再生原料となった廃棄物が回収された場所です(第7章)。生地の生産国が貴社のプログラムにとって重要なら、サプライヤーに書面で明記してもらってください。
3. 「ペットボトル由来」と「再生ポリエステル」:違いが意味すること
バッグの生地について言えば、「ペットボトルから作られた」と「ポストコンシューマーの再生ポリエステルで作られた」は、たいてい同じ素材を指しています。違うのは、何を証明できるかです。GRSのトランザクション証明書で証明できるのは後者です。前者には、サプライチェーンのさらに上流からの根拠が要ります。
この質問をされる理由は2つあり、答えはそれぞれ違います。
ポストコンシューマー材かどうかを知りたい場合。 トランザクション証明書の素材コードを見れば、直接わかります。見る場所は第7章で説明します。
バッグに「ペットボトルから作られた」と印刷したい場合。 証明書の素材欄は、その表示の根拠になりません。記載されているのが区分であって、元の製品ではないからです。ボトルが生地になるまでをTextile Exchange自身が例示した資料では、素材は回収事業者の段階で「reclaimed post-consumer PET(再生用に回収されたポストコンシューマーPET)」として記録され、リサイクルされた時点で「recycled post-consumer polyester(ポストコンシューマー再生ポリエステル)」になります。そこから先は、組成の欄を見ても、ボトル由来か繊維由来かは区別がつきません。
元の製品は、さらに上流で記録されます。チェーンで最初の認証事業者(通常はリサイクル事業者)が、原料を記した再生原料申告書(Reclaimed Material Declaration)を作成し、その選択肢のひとつが「Reclaimed bottles」(コードPD0094)です。Textile Exchangeは2025年12月から、この原料コードをリサイクル事業者のトランザクション証明書に記載することを認めており、2027年4月1日からはそこへの記載が必須になります。その後の証明書にも引き継がれることはありますが、受け入れたすべての証明書にその記載がある場合に限られます。
実務では、次のように読みます。
- バッグの証明書に原料コードPD0094の記載がある場合、ボトルが原料として申告されたことを示す、実際の根拠になります。
- 記載がない場合、どちらとも言えません。2026年に発行される証明書の大半には、記載がありません。
- 洗浄済みのフレークを買っているリサイクル事業者は、フレークがボトル由来でも、通常は「bottles」ではなく「Flakes」と記録します。Textile Exchangeは、原料の選択肢はおおまかな目安であり、厳密な分類ではないと説明しています。
キャンペーンでボトルの話を打ち出したいなら、発注前にサプライヤーへ、原料の欄を貴社の証明書まで引き継げるか、できない場合はどのような上流の根拠を共有できるかを確認してください。その根拠は保管しておき、バッグの表示は根拠より強い言い方にしないでください。
「バッグ1枚=ペットボトル◯本分」という表示
rPETバッグには「ペットボトル8本分から作られています」といった一文がよく添えられています。この数字は認証ではなく、計算です。バッグの再生材の重さを、想定したボトル1本の重さで割っただけです。ボトルの重さはサイズや市場によって大きく違うため、同じバッグでも、想定しだいで「5本分」にも「12本分」にもなります。本数を使うなら、貴社のトランザクション証明書の認証重量から計算し、想定したボトルの重さを記録し、その計算を保管してください。
「クローズドループ」について
ボトルからバッグへのリサイクルは、オープンループのリサイクルです。PETはボトルの循環から外れ、そこへは戻りません。欧州委員会の「持続可能で循環型の繊維製品のためのEU戦略」(2022年)は、PETボトルを繊維製品にすることはボトルの循環モデルに沿わないとし、繊維から繊維へのリサイクルを推奨しています。この戦略は政策文書であり、禁止規定ではありません。それでも、rPETバッグに「クローズドループ」は誤った言葉ですので、使わないでください。
4. rPET不織布の種類:スパンボンド・ステッチボンド・ラミネート加工
rPETの買い物袋に使われるのは、2種類の不織布のどちらかです。スパンボンドは、連続した長繊維(フィラメント)を熱で接着した不織布です。ステッチボンドは、繊維のウェブ(シート状に重ねた繊維)を糸で縫い合わせて固定した不織布です。どちらも、ラミネート加工なしで使うか、表面にプラスチックフィルムを貼り合わせて使います。
見積書に「rPET不織布」としか書かれていなければ、そのどちらを買うのかはまだわかりません。確認してください。
スパンボンド不織布
溶かした樹脂を連続した長繊維として押し出し、シート状に広げ、ひとつのラインで接着します。通常は、加熱したカレンダーロールで点状の模様を押し付けて接着します。スパンボンドのバッグに見える細かいドット柄やダイヤ柄のエンボスが、その点接着の跡です。
rPETのスパンボンドは、使用済みボトルのフレークから直接作ることができます。スパンボンド製造ラインの主要メーカーのひとつであるReifenhäuser(ライフェンホイザー)は、ポストコンシューマーのフレークで稼働するPETスパンボンド設備を手がけており、同社自身が例に挙げている製品は、ポストコンシューマー材を80%以上含み、ドイツの環境ラベル「ブルーエンジェル」の認証を受けた不織布の手提げ袋です。
風合い: なめらかで、やや紙に近く、形がしっかり保たれます。 Bk-bagsの参考製品: パイピング付きの白いrPETスパンボンドバッグ、目付90g/㎡、昇華転写。
PETスパンボンドとPPスパンボンドは別物です。 写真ではほとんど見分けがつきません。市場に出回っている不織布バッグの大半はポリプロピレン製で、弊社のPP不織布バッグもそうです。PPには昇華転写ができないため(第5章)、「昇華転写の不織布バッグ」の見積書には、樹脂の種類を書面で明記してもらってください。
ステッチボンド不織布
短繊維をウェブ状に重ね、並んだ針が別の糸をそこに縫い通して固定します。Maliwatt(マリワット)式と呼ばれるステッチボンドの製法です。縫い目は生地の長さ方向に平行な線として並び、この線がステッチボンドを見分けるいちばん簡単な目印です。
ステッチボンドは、ニット生地のように見えます。バッグにすると、スパンボンドよりやわらかく、布らしい手ざわりになります。
確認すべきこと: ステッチ糸は、繊維のウェブとは別の、もうひとつの糸です。すべての繊維が再生材であることを表示の前提にするなら、ステッチ糸の素材を確認してください。
風合い: やわらかく、しなやかで、布のように見えます。 Bk-bagsの参考製品: ラミネート加工なしのrPETステッチボンド・ボストンバッグ、ステッチボンドのリュック、ステッチボンドの折り返し縫いバッグ、中縫いバッグ(いずれも目付85g/㎡、ラミネート加工なし)、昇華転写の角縫いバッグ(目付100g/㎡)。

再生ポリエステルの織物について
再生ポリエステルは、折りたたみのポリエステルバッグに使うタフタやオックスのような織物にもなります。こちらはデニールや総本数で表すポリエステルバッグの仕様で、弊社のポリエステルバッグ完全ガイドで扱っています。Bk-bagsでrPETバッグと言う場合は、スパンボンドとステッチボンドを指します。
ラミネート加工のrPET
スパンボンドまたはステッチボンドのrPETの表面に、プラスチックフィルムを貼り合わせたものです。フィルムは通常、延伸ポリプロピレン(OPPまたはBOPP)で、通常は再生材ではありません。フィルムと生地は、もうひとつのプラスチック層で接着されています。
Bk-bagsの参考製品: ラミネート加工のrPETファスナーポーチ(110g/㎡)、rPET角縫いバッグ(ラミネート加工、120g/㎡)、中縫いバッグ(ラミネート加工、140g/㎡)。
ラミネート加工で得られるのは、印刷の品質、耐水性、張りのある本体です。その代わりにバッグの再生材比率は下がり、ポリプロピレンがPETに接着されるため、「リサイクル可能」とは言えなくなります(第6章)。
見積の目付が、元の生地の重さか、ラミネート込みの総重量かを確認してください。 弊社の140g/㎡のラミネート加工rPETでは、rPET生地が85g/㎡、フィルムとラミネート層が55g/㎡です(第6章)。どちらも「140g/㎡」と書かれた2通の見積書でも、含まれるrPET生地の量は大きく違うことがあります。
比較表
| スパンボンド | ステッチボンド | ラミネート加工 | |
|---|---|---|---|
| 原料 | 連続した長繊維。フレークから直接作ることが多い | 再生短繊維のウェブ+ステッチ糸 | スパンボンドまたはステッチボンドのrPET+フィルム(通常はポリプロピレン)+接着層 |
| 固定のしかた | 熱と圧力による点接着 | ウェブに縫い通した糸 | 表面に貼り合わせたフィルム |
| 見分け方 | ドット柄やダイヤ柄のエンボス | 平行な縫い目の線 | なめらかな光沢またはマットの表面 |
| 風合い | 張りがあり、やや紙に近い | やわらかく、布のよう | 硬く、なめらか |
| 仕様の表し方 | 目付(g/㎡) | 目付(g/㎡) | 総目付(g/㎡)。その一部はフィルム |
| Bk-bagsの目付 | 90g/㎡ | 85g/㎡・100g/㎡ | 110〜140g/㎡ |
| 昇華転写 | 可(白、コーティング・ラミネート加工なし) | 可(白、コーティング・ラミネート加工なし) | 不可 |
| 単一の樹脂か | 糸と持ち手もPETなら単一 | ステッチ糸がPETの場合のみ | 単一ではない |
5. rPETバッグの名入れ・印刷方法
rPETバッグに使える印刷方法は4つです。染料をポリエステルに定着させる昇華転写(白または淡色で、コーティングやラミネート加工のない面が必要)。1〜4色の特色に向くシルク印刷。濃色の生地や小さな面積にフルカラーで印刷する熱転写印刷。そして、デザインをフィルムに印刷してからバッグに貼り合わせるラミネート加工です。
昇華転写
rPETがポリプロピレンにはっきり勝るのが、ここです。熱で染料を気体にし、その気体がポリエステル繊維そのものに染着します。色数に制限がなく、写真もグラデーションも再現でき、印刷面に凹凸がなく、表面に割れたり剥がれたりするものが残りません。
条件は明確です。
- ポリエステルであること。 PETの融点は約260℃、PPは約160℃で、昇華転写はおよそ175〜205℃で行います。標準的なPPは、昇華染料にも染まりません。商品説明にどう書かれていても、PP不織布はこの条件を満たしません。
- 白または淡色の面であること。 昇華染料は透明で、白の染料はありません。濃色のバッグに淡い色のデザインを出すことはできません。
- ラミネート加工やコーティングのない面であること。 印刷面にコーティングやラミネートがあると、染料が入りません。
弊社の目付90g/㎡の白いスパンボンドと、100g/㎡のラミネート加工なしのステッチボンドのバッグが昇華転写なのは、まさにこの理由からです。
シルク印刷
版の網目からインクを押し出す方法で、1色につき1版、PANTONE指定で色を合わせます。rPETのどの生地にも使えます。
染色したrPETでは、昇華による色移り(ブリード)に注意してください。インクを硬化させる温度で、色の付いたポリエステル生地の分散染料がインクの層へ移ることがあります。最も目立つのは、赤や濃色のバッグで、白や淡い色のインクがピンクやグレーに変わる現象です。対策は、ブリード防止タイプのインクと、管理された硬化温度です。量産品で気づくのではなく、発注前に決めておいてください。
ステッチボンドでは、実際の生地で印刷サンプルを確認してください。縫い目の線も、印刷面の一部です。
熱転写印刷
印刷したフィルムを、完成したバッグに熱プレスで転写します。フルカラーで、濃色のrPETにも使え、小さなデザインや、シルク印刷の版が届かない位置に向きます。表面に乗るため、手ざわりが残ります。ポリエステルでは、焦げ跡やテカリが出ないよう、プレス温度に注意が必要です。
ラミネート加工
デザインをフィルムに印刷し、そのフィルムをrPETに貼り合わせます。印刷は通常フィルムの裏面に行い(裏刷り)、インクがフィルムと生地の間に来るようにします。4つの方法のなかで最も写真に近い仕上がりになり、印刷面も保護されます。

| 印刷方法 | 色数 | 対応する生地 | 手ざわり | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| 昇華転写 | 制限なし | 白・淡色で、コーティング・ラミネート加工なしのrPET | なし | ラミネート加工なしのバッグへの写真・全面プリント |
| シルク印刷 | 特色1〜4色 | rPETのすべての生地 | わずかにある | ロゴ、PANTONE指定の色 |
| 熱転写印刷 | 制限なし | すべて(濃色を含む) | はっきり残る | 濃色バッグへの小さなフルカラーデザイン |
| ラミネート加工 | 制限なし | どの生地でも可(フィルムに印刷) | なめらかなフィルムの表面 | 印刷品質を優先する小売向けのフルカラーバッグ |
6. ラミネート加工なし・あり:再生材比率とリサイクルのしやすさ
rPETバッグは再生材で作られていますが、もう一度リサイクルするのは難しい製品です。ラミネート加工は、その両方を悪くします。OPPフィルムとポリプロピレンの接着層がバッグの再生材比率を下げ、さらにポリプロピレンをPETに融着させるからです。弊社が調べた範囲では、これを分離できる商業規模のリサイクル工程は見つかっていません。弊社がお客様向けに製作したラミネート加工のrPETバッグでは、再生材比率は重量比59%です。

再生材比率:実際の計算
以下は、弊社がお客様向けに製作したラミネート加工のrPETショッピングバッグ(38×17×40cm)の部材計算の数値です。パネルごとに、面積×各層の目付で算出しています。本体と底は140g/㎡のラミネート生地、持ち手と内ポケットは110g/㎡です。
| 部材 | 内容 | 重量 | 再生材として計上 |
|---|---|---|---|
| rPET生地 | 本体・底は85g/㎡、持ち手・ポケットは65g/㎡ | 55.05g | 100% |
| OPPフィルム | すべてのパネルに貼った18g/㎡の延伸ポリプロピレンフィルム | 12.07g | 0% |
| ラミネート層 | フィルムを生地に接着するポリプロピレンの層。本体・底は37g/㎡、持ち手・ポケットは27g/㎡ | 23.84g | 0% |
| 縫製糸 | 1.00g | 0% | |
| ラベル | 1.00g | 0% | |
| 完成品 | 92.96g | 59.2% |
生地は再生材100%、バッグは59%です。 フィルムとラミネート層だけで、バッグの重量の39%を占めます。59%という数字は、rPET生地が再生材100%であることを前提にしており、このバッグではそのとおりです。生地の再生材比率が70%のバッグなら、同じ構成で約41%になります。
この計算は、どのサプライヤーにもできます。 各層の面積×目付を足し上げるだけです。見積と一緒に依頼してください(弊社にもどうぞ)。そして出荷時に、トランザクション証明書の認証重量と合っているかを確認してください。
Textile Exchangeの規則では、認証を受けていない付属品を製品の組成から除外できるのは、その合計が製品重量の10%以下の場合に限られます。また2025年7月からは、コーティングやラミネート加工をした生地は、ひとつの再生生地としてではなく、原則として元の生地とコーティングまたはフィルムを別々の部材として証明書に記載しなければなりません。
持ち手も重要です。第9章の11型のうち少なくとも2型は製品ページに持ち手をPPテープと記載し、別の1型は「PP nylon」と記載しており、そのいずれのページにも、持ち手が再生材だとは書かれていません。
rPETバッグはリサイクルできるか:難しく、ラミネート加工品はさらに難しい
ラミネート加工のrPETは、2種類の樹脂を接着したものです。 生地はPET、フィルムは延伸ポリプロピレンで、押出ラミネートのバッグでは接着層も通常はポリオレフィンです。上の計算のバッグでは、接着層はポリプロピレンです。
PETボトルのリサイクルでは、ポリプロピレンのキャップやラベルを比重で分けます。PPは水に浮き、PETは沈むからです。ただしこれは、2つの素材が離れる場合にしか機能しません。PPがPET繊維に融着していれば、どのフレークにも両方が含まれます。
主要なリサイクル設計ガイドは、繊維製のバッグではなく包装向けに書かれていますが、示す方向は同じです。米国プラスチックリサイクル協会(APR)は、PET層があるとポリプロピレンの軟包装はリサイクル不適になるとし、RecyClass(リサイクラス)も、PPフィルムのリサイクルではPET層を不適格の要因として扱っています。
ラミネート加工なしのrPETは単一の樹脂ですが、それで実際にリサイクルできるわけではありません。 PETのリサイクルの仕組みは繊維製のバッグではなくボトルや包装向けにつくられており、使用済み繊維製品から再生された繊維は、世界で作られる繊維全体の1%未満です。PET糸とPETの持ち手を使ったラミネート加工なしのバッグは、将来のリサイクルの経路に向けて最もよい出発点です。一部のポリエステル繊維製品はすでにケミカルリサイクルが可能ですが、このバッグを今日「リサイクル可能」と呼べるほど多くの消費者に届く回収の仕組みはありません。
「リサイクル可能」について、法律が定めていること。
- 米国: FTCのグリーンガイド(16 CFR 260.12)は、無条件の「リサイクル可能」表示を、製品が販売される地域の消費者の60%以上がリサイクル施設を利用できる場合に限っています。また、部材のひとつがリサイクルを大きく妨げるなら、リサイクル可能という表示は欺瞞的だとしています。複数の層を接着した包装についての同ガイド自身の例では、「リサイクル可能な素材を一部含む」という表示も欺瞞的とされています。
- 米カリフォルニア州: SB 343は、2026年10月4日以降に製造された製品について、リサイクル可能の表示とリサイクルマーク(追いかける矢印)を制限しています。
- EU: 指令 (EU) 2024/825は、誤解を招くリサイクル可能表示を不公正な取引慣行として扱います。
rPETバッグには、どちらの種類でも「リサイクル可能」と表示しないでください。
だから、つくりは用途で選んでください。 再生材を優先するプログラムなら、ラミネート加工なしのrPETに、PET糸とPETの持ち手テープを使い、底板を入れず、昇華転写かシルク印刷を指定してください。再生材比率が最も高く、単一の樹脂になります。印刷品質と耐水性を優先するなら、ラミネート加工を選び、低い再生材比率を明示し、リサイクルが難しいことをはっきり書いてください。どちらも正当な選択です。誤りは、一方を発注して、もう一方として売ることです。
7. rPETの注文でGRSトランザクション証明書を読む方法
GRSのトランザクション証明書(TC)は、認証を受けたひとつの売り手からひとつの買い手への、1回または複数回の出荷を対象に発行されます。rPETの注文で読むべき項目は5つです。
- 素材コード: ポストコンシューマーかプレコンシューマーかがわかります。
- 正味出荷重量に対する認証重量: バッグのうち認証されている量がわかります。
- 申告原産地: 廃棄物が回収された場所がわかります。
- 投入元の参照番号: 貴社の注文をチェーンの上流へつなぎます。
- 原料(フィードストック)の欄: ボトルと記載され得る、認証された唯一の欄です。
スコープ証明書とトランザクション証明書の違いが初めての方は、まずGRS認証ガイドをお読みください。本章は、お手元にTCがある前提で進めます。
欄の番号について。 以下のBox番号は、2026年時点で多くの証明書が使っている様式によるものです。Textile Exchangeの新しい証明書ポリシーは2026年10月1日に発効し、2027年4月1日から必須になります。新様式では欄の番号が変わり、総出荷重量の欄がなくなり、ラベルグレード(Label Grade)はクレームカテゴリー(Claims Category)に名前が変わり、申告原産地は製品明細の中に移り、原料とトレーサビリティの欄が加わります。以下の読み方の考え方は変わりません。
例示
以下の数値は説明のために作成した架空のもので、Textile Exchangeの証明書の様式に沿っています。PPテープの持ち手が付いたラミネート加工rPETショッピングバッグの注文を想定しているため、認証されている割合は第6章のバッグより低くなります。
| Box | 項目 | 記載例 |
|---|---|---|
| 5 | Net Shipping Weight(正味出荷重量) | 4,000 kg |
| 6 | Certified Weight(認証重量) | 1,800 kg |
| 8 | Certified Input References(投入元の認証参照番号) | 生地サプライヤーに発行された投入元TCの番号2件 |
| 9 | Shipment Date(出荷日) | 1月10日 |
| 10 | Number of Units(数量) | 50,000 pcs |
| 10 | Product Category / Detail(製品カテゴリー/明細) | Carried Accessories (PC0011) / Bags (PD0024) |
| 10 | Material Composition(素材構成) | [Fabric] 100% Recycled Post-Consumer Polyester (RM0189) |
| 10 | Supplementary Weight(補足重量) | 2,200 kg |
| 10 | Certified Weight(認証重量) | 1,800 kg |
| 10 | Standard (Label Grade)(規格/ラベルグレード) | GRS |
| 10a | Component(部材) | 元の生地:正味1,800 kg、補足0 kg、認証1,800 kg。ラミネートフィルムを、認証されていない部材(認証重量0 kg)としてここに記載する証明書もあります |
| 11 | Certified Raw Material and Declared Origin(認証原料と申告原産地) | Recycled Post-Consumer Polyester、1,800 kg、[廃棄物が回収された国] |
| 12 | Outsourced to a subcontractor(外注の有無) | No |
| Place and date of issue(発行地・発行日) | 6月20日 |
では、監査担当者の目で読んでみます。
「100%」は生地のことで、バッグのことではありません。 素材構成の欄には、生地がポストコンシューマーの再生ポリエステル100%だと書かれており、それは事実です。正味出荷重量は、梱包材を除く出荷品のすべてで、バッグのうち認証されていない部分も含みます。認証重量は、認証された素材だけを数えます。残りは補足重量に入り、この例ではフィルム、持ち手、糸です。重量で見ると、このバッグの認証再生材は45%です。持ち手やラミネート加工のあるバッグで、認証重量が正味重量を大きく下回るのは普通のことで、危険信号ではありません。危険なのは、バッグ全体について「100%再生素材」と印刷することです。
RM0189はポストコンシューマーを意味します。 RM0189はTextile Exchangeの「recycled post-consumer polyester(ポストコンシューマー再生ポリエステル)」のコードで、RM0188はプレコンシューマーです。RM0197「recycled post-consumer PET(ポストコンシューマー再生PET)」が記載されていることもあります。どの名称にも、ボトルとは書かれていません。
申告原産地は、廃棄物が回収された場所です。 GRSでは、Box 11は再生原料申告書から転記され、ポストコンシューマー材の場合は回収された場所を示します。繊維や生地やバッグが作られた場所ではありません。ベトナムで縫製したバッグに、中国で回収された再生ポリエステルが使われていることはあり得ますし、そのとおりに記載された証明書は正常です。
原料の欄を探してください。 ある場合は、製品明細か追加情報の中にあります。PD0094は、再生用に回収されたボトルを意味します。2026年の証明書では通常この欄はなく、欄がないことは何も証明しません(第3章)。
証明書は、商品の5か月後に届きました。 TCを申請するのは、買い手ではなく売り手です。現行のポリシーでは、最も早い出荷日から暦日90日以内に不備のない申請が届けば、認証機関は発行しなければならず、暦日180日までは発行することができます。2026年10月1日に発効し、2027年4月1日から必須となる新ポリシーでは、この「発行しなければならない」期間が暦日180日になります。バッグのような最終製品については、どちらのポリシーでも、場合によっては出荷から暦日365日まで発行され得ます。証明書ができる前に、貴社のバッグが店頭に並んでいることもあります。だからこそTCは、あとから送るメールではなく、発注書の条件に入れるべきなのです。
Box 7は、ロゴの使用権を与えません。 すべてのTCには、買い手にGRSロゴの使用やGRSへの言及を認めるものではない旨が書かれています。表示のルールは、Textile ExchangeのStandards Claims Policy(表示ポリシー)が定めています。第8章をご覧ください。
Box 8は、上流へたどる入口です。 投入元のTC番号が、貴社の出荷を、サプライヤー自身の仕入先に発行された証明書につなぎます。発行した認証機関が別であることもよくあります。最後までさかのぼると、原料が申告される、リサイクル事業者の再生原料申告書にたどり着きます。Textile ExchangeはTC番号の背後にいる事業者を非公開にしているため、上流へたどるにはサプライヤーの協力が必要です。その協力も、トランザクション証明書と並べて、発注書の条件にしてください。
Box 12は、生産が外注されたかどうかを示します。 売り手が自社の申告欄に書くそれ以外の内容は、認証機関の検証を受けていません。ボトル由来という記載がそこにしかなければ、それは認証機関ではなく、売り手の言葉です。
rPETのTCで毎回確認すること
- 真正性を確認します。 Textile Exchangeの「Authenticate a Transaction」のページか、証明書のURLまたはQRコードから確認します。
- 表題を確認します。 書類の表題は「Transaction Certificate」でなければなりません。製品証明書や輸出証明書ではありません。
- 当事者を照合します。 売り手と買い手が、貴社の請求書と発注書に一致すること。
- 出荷を照合します。 請求書番号、数量、重量が、貴社のパッキングリストと一致すること。
- 売り手のスコープ証明書を確認します。 Box 2の証明書が出荷日に有効で、バッグ(またはTCの製品カテゴリー)と再生ポリエステルが記載されていること。
- 素材コードを読みます。 ポストコンシューマーはRM0189またはRM0197です。RM0187「recycled pre/post-consumer polyester」は、GRSの認証素材ではありません。VR2と付いたコードはマスバランス方式を意味し、再生材は物理的に追跡されるのではなく、計算上で割り当てられています。
- 重量を計算します。 認証重量÷正味出荷重量。PPの持ち手やフィルムが見えるバッグで補足重量がゼロの場合や、バッグが物理的に含み得るより認証割合が高い場合は、理由を確認してください。
- ラベルグレードを確認します。 GRSのラベル表示に必要なグレードは「GRS」です。「GRS (no label)」は再生材20%以上50%未満で、ラベル表示はできません。
日本で販売する場合:エコバッグは改正資源有効利用促進法の「容器包装」に当たりません
繰り返し使うエコバッグ・マイバッグは、2026年4月1日に施行された改正資源有効利用促進法の「プラスチック製容器包装」に当たりません。 容器包装に該当するのは、中身の商品と一体性を持つものに限られます。経済産業省は、この法律の再生プラスチック利用計画のガイドライン(プラスチック製容器包装編、2026年7月)と「容器包装の識別表示Q&A」の両方で、マイバッグは提供を受けた人が他の商品を入れるために繰り返し使うものであるため、中身の商品との一体性を有するものには該当しないとしています。レジ袋は容器包装ですが、繰り返し使うバッグは違います。
一方、貴社が小売業・EC事業者であれば、自社で発注・調達する容器包装について義務を負う可能性があります。対象は、非食品用のプラスチック製容器包装(通信販売で使う容器包装を含みます。飲食料品用・医薬品用などは除外ですが、飲料やしょうゆ等のPETボトルは対象です)の生産量または輸入販売量が一定規模以上の事業者で、自社で製造せず製造を発注する事業者も含まれます。計画の提出は2027年度からです。
バッグや見積書に「改正資源有効利用促進法対応」とは書かないでください。トランザクション証明書が示すのは出荷分の認証再生材の重量で、法令への適合ではありません。
8. rPETのエコバッグは「環境にやさしい」と言えるか:バッグに印刷してよい表示
「環境にやさしい」とは表示しないでください。バッグを事実どおりに説明します。繰り返し使えるバッグであること、再生材を明示した比率で含むこと、リサイクルが難しく、ラミネート加工品はさらに難しいこと。これは、以下で見るルールのもとでも使える言い方です。
日本国内で表示する場合
日本国内では、景品表示法第7条第2項(不実証広告規制)により、環境に関する表示についても、消費者庁から合理的な根拠を示す資料の提出を求められることがあります。提出期限は原則15日以内です。根拠を示せない環境訴求は、優良誤認表示に問われる可能性があります。
つまり、バッグに印刷する言葉と数字は、求められたときにすぐ出せる書類で裏付けておく必要があります。rPETバッグなら、その書類は部材ごとの重量計算(第6章)と、出荷分のトランザクション証明書(第7章)です。
「eco-friendly」が海外で通用しない理由
EU。 指令 (EU) 2024/825は、2026年9月27日から適用されます。前文は「eco-friendly」「green」「environmentally friendly」を包括的な環境訴求の例に挙げています。附属書Iは、訴求に関連する、認められた優れた環境性能を事業者が示せない限り、包括的な環境訴求を禁止リストに入れており、これは実務上、EUエコラベルか公的に認められたエコラベルを意味します。製品の一部の側面にしか当てはまらない環境訴求を、製品全体について行うことも禁止リストに入っています。
言葉の横に明確な説明を添えれば包括的な訴求ではなくなりますが、訴求全体は事実でなければなりません。再生材59%でリサイクルが難しいバッグでは、説明を添えても「eco-friendly」は誤解を招くおそれがあります。この指令は消費者を守るためのもので、効いてくるのは貴社のお客様が印刷し、投稿する言葉です。そしてその言葉の出どころは、たいてい弊社の説明です。
米国。 FTCのグリーンガイド(16 CFR 260.4)は、無条件の包括的な環境上の利点の訴求をすべきではないとしています。FTC自身の例では、「Eco-friendly: made with recycled materials」という表示は、ほかの条件に加えて、軽微な付随部材を除く製品全体が再生材で作られている場合には欺瞞的ではないとされています。再生材59%のバッグは、この条件を満たしません。
英国。 競争・市場庁(CMA)のGreen Claims Code(環境訴求に関する規範)は、重要な情報を省くことに注意を促し、2つの素材を接着したため一般ごみ以外での処分が難しい製品を、明確な説明が必要な例に挙げています。2025年4月から、CMAは直接、制裁金を科せるようになりました。
事実どおりに言える3つの表示
1. 繰り返し使える。 rPETバッグが環境面の根拠を持てるのはここで、そこには基準があります。デンマーク環境保護庁が2018年に公表した買い物袋のライフサイクル評価では、再生PETのバッグは、調査の平均的なLDPEのレジ袋(それ自体がごみ袋として1回再利用される前提)と比べて、気候変動への影響で並ぶには8回、すべての影響領域で並ぶには84回の再利用が必要でした。この調査のrPETバッグの重さは159gで、第6章のバッグは93gです。調査は使用後のリサイクルを前提としており、ラミネート加工のバッグはモデル化していません。「繰り返し使える」という言葉の裏付けとして、完成品の耐荷重試験か耐久試験の記録を保管しておいてください。
2. 再生材を使用、比率を添えて。 「重量比59%の再生材を使用。生地は再生PET、フィルム・接着層・縫製糸・ラベルは再生材ではありません。」ラミネート加工のバッグでは、「再生ポリエステル59%」とだけ書くのは避けてください。ポリエステルのうち59%という意味に読め、ポリプロピレンのフィルム、ポリプロピレンの接着層、糸、ラベルからなる41%が見えなくなるからです。
3. リサイクルが難しい。 「印刷と耐水性のため、ポリプロピレンフィルムでラミネート加工しています。PETとポリプロピレンが接着されているため、このバッグはリサイクルが難しい製品です。」
| こう書く | こうは書かない | 理由 |
|---|---|---|
| 繰り返し使えるバッグ。繰り返しの使用を前提に設計 | 環境にやさしいバッグ、グリーン、サステナブルなバッグ、レジ袋より地球にやさしい | EU附属書I 4a、FTC 260.4。比較には、そのバッグに合ったライフサイクル評価が必要 |
| 重量比59%の再生材を使用 | 再生素材のバッグ、再生素材で作られています | EU附属書I 4b、FTC 260.13(c) |
| 生地は再生PET製。フィルム・接着層・縫製糸・ラベルは再生材ではありません | 再生ポリエステル59%(ラミネート加工のバッグで) | ポリエステル以外の割合が隠れる |
| リサイクルが難しい製品です。PETとポリプロピレンが接着されています | リサイクル可能、リサイクル施設がある地域ではリサイクル可能、リサイクルマーク(追いかける矢印) | FTC 260.12、カリフォルニア州SB 343、EU 2024/825 |
| 単一素材、PET100%(ラミネート加工のバッグで) | 事実と異なる | |
| PPWR対応 | 範囲が広すぎます。PPWRが適用されるか、どう適用されるかはバッグの供給のされ方によって決まり、要件の大半はまだ適用されていません。具体的な要件と、それを裏付ける書類を示してください |
GRSの表示
GRSの表示には、必ず比率を示し、製品全体(重量比)か特定の部材のどちらかに適用し、表示する事業者のライセンス番号と認証機関を記載し、そのデザインについて認証機関の承認を受ける必要があります。GRSラベルには、製品または表示対象の部材に、再生材が50%以上含まれていることが必要です。
第7章のバッグで根拠を示せる表示は2つあり、そのうちGRSの表示はひとつだけです。
- 製品全体、貴社独自の表示: 「ポストコンシューマー再生ポリエステルを重量比45%使用」。GRSの名称もロゴも使えません。バッグ全体ではGRSの基準の50%を下回り、証明書は再生材を部材ごとに記録しているからです。
- 特定の部材、GRSの表示: 「生地にGRS認証の再生ポリエステルを100%使用。[認証機関名][ライセンス番号]により認証。持ち手・ラミネート・縫製糸を除く。」
根拠を示せないのは、「100%再生素材のバッグ」です。
バッグにGRSの表示ができるのは誰か。 Textile ExchangeのStandards Claims Policyでは、製品へのGRS表示ができるのは認証を受けた組織だけで、消費者に販売される最終製品では、ブランドまでの認証が必要です。バッグに貴社のブランドが入るなら、表示するには貴社自身のGRSスコープ証明書が必要で、表示には貴社のライセンス番号と認証機関を記載し、印刷前にその認証機関がデザインを承認します。認証を受けていない小売業者は、製品にGRSの表示を加えることができません。認証を受けた会社が無地のバッグを販売し、認証を受けていない会社がそれに印刷する場合は、その後の印刷がGRSの要件を満たすことは確認されていない旨を、表示に含める必要があります。どの経路になるかは、TCが届いてからではなく、生産前にサプライヤーと認証機関で決めておいてください。
ラベルの「ポストコンシューマー」。 GRSの表示に「post-consumer(ポストコンシューマー)」の語を加えられるのは、認証機関が確認し、スコープ証明書に記載されている場合だけです。
「ペットボトルから作られた」は、そもそもTextile Exchangeの表示形式ではありません。貴社独自の表示であり、第3章で説明したとおり、独自の根拠が必要です。
炭素排出量の表示。 バッグには載せないでください。rPETとバージンポリエステルを比べた公表値は、システム境界や配分方法によって大きくばらつきます。Textile Exchange自身の2026年のポリエステルのライフサイクル調査も、そのデータを一般向けの表示やマーケティング、素材間の比較に使うべきではないと明記しています。
価格。 「rPETは必ずバージン材より高い」という従来の常識は、当てになりません。中国では、原油価格がバージン材を押し上げたことで、再生ポリエステル短繊維の取引価格が2026年8月までバージン材を下回っていました。認証品、白、フィラメントのグレードでは、今も割高になることがあります。再生材のほうが高いと決めつける前に、同じ仕様でバージン材とrPETの見積を両方取ってください。
GRSは置き換えられつつあります
Textile Exchangeは2026年7月にGRS 5.0を公表しました。新しい再生原料申告書を中心とした小規模な改訂で、2026年12月31日から必須になります。GRSそのものはMaterials Matter Standard(マテリアルズ・マター・スタンダード)に置き換えられ、こちらは2026年12月31日に発効し、2027年12月31日から必須になります。新しい表示ポリシーでは、ポリエステルの最終製品に表示するための再生材の最低含有率が30%に下がり、このポリシーは2029年6月30日から必須になります。GRS証明書は移行期間中も有効です。2026年または2027年に発注する注文には、第7章の読み方がそのまま当てはまります。
9. Bk-bagsのオリジナルrPETバッグ
Bk-bagsはrPETバッグで11型を展開しています。目付85g/㎡と100g/㎡のラミネート加工なしのステッチボンド、昇華転写の90g/㎡の白いスパンボンド、110〜140g/㎡のラミネート加工rPETです。最小ロットは10,000枚、生産はベトナムと中国です。
| 素材 | 目付 | 参考製品 |
|---|---|---|
| ラミネート加工なしのステッチボンド | 85g/㎡ | ボストンバッグ(W48×H26×D26cm)・リュック(W40×H47.5cm)・折り返し縫いバッグ(W35×H39cm)・中縫いバッグ |
| 白のスパンボンド | 90g/㎡ | パイピングバッグ(W35×D20×H40cm)、昇華転写 |
| ラミネート加工なしのステッチボンド | 100g/㎡ | 角縫いバッグ(W45×H40×D20cm)、昇華転写 |
| ラミネート加工rPET | 110g/㎡ | ファスナーポーチ |
| ラミネート加工rPET | 120g/㎡ | 角縫いバッグ・短い持ち手の角縫いバッグ |
| ラミネート加工rPET | 140g/㎡ | 中縫いバッグ(W35×D20×H35cm) |
| ラミネート加工のポストコンシューマーrPET | ご注文ごと | 船底バッグ(W60×D22×H36cm) |
製品ページのサイズは参考値です。どの型も、素材、目付、ラミネート加工、印刷方法、持ち手の素材、構造を変更できます。表示のために単一の樹脂のバッグが必要な場合は、どの部材を変える必要があり、それで価格がどう変わるかをお伝えします。
弊社のGRSスコープ証明書は、GRS認証ガイドに全項目を掲載しています。GRSのrPETのご注文では、出荷分のトランザクション証明書をご要望に応じてご提供します。発注書でご請求ください。
日本国内には、既製品への名入れであれば数十枚から、完全オリジナル製造でも100枚程度から対応する会社があります。少量を短納期で必要とされる案件では、そちらのほうが適しています。弊社がお役に立てるのは、10,000枚以上で、生地の種類、ラミネート加工の有無、印刷方法、再生材比率の計算と書類まで作り込む案件です。
10. rPETバッグのメーカー・サプライヤーに確認すべき25項目
次の見積依頼にそのままお使いください。サンプル、納期、お支払い条件についての弊社の回答は、よくあるご質問に掲載しています。
素材
- 生地はスパンボンドですか、ステッチボンドですか。ラミネート加工はありますか。生地はどの国で作られたものですか。書面でご回答ください。
- 元の生地の樹脂はPETですか、PPですか。
- 生地の目付(g/㎡)はいくつですか。それは元の生地の重さですか、ラミネート込みの総重量ですか。
- ラミネート加工の場合、フィルムの素材と重さは何ですか。再生材ですか。
- ステッチボンドの場合、ステッチ糸の素材は何ですか。再生材ですか。
- 持ち手、縫製糸、ファスナー、底板の素材は何ですか。
- 再生ポリエステルは、ポストコンシューマーですか、プレコンシューマーですか。
- プレコンシューマーの場合、どの工程から出た廃棄物ですか。元の工程に戻せなかった理由は何ですか。
認証と表示
- この注文を対象とする認証機関と、スコープ証明書の番号を教えてください。
- この出荷について、トランザクション証明書を申請していただけますか。いつ受け取れますか。
- TCの認証重量は、正味出荷重量に対してどの程度になる見込みですか。
- 完成品の重量に対する再生材比率として、何%を表示できますか。
- 原料コードを、弊社のトランザクション証明書まで引き継げますか。できない場合、ボトル由来の表示の根拠として、どのような上流の資料を共有いただけますか。
- ラベルグレードは「GRS」ですか、「GRS (no label)」ですか。バッグにGRSの表示をしたい場合、弊社ブランドにはどの認証経路が当てはまりますか。
- 外注している工程はありますか。
印刷
- 印刷方法は何ですか。生地、フィルム、完成品のどれに印刷しますか。
- 昇華転写の場合、PETの生地で、白または淡色の面で、印刷面にコーティングがないことをご確認ください。
- 染色したrPETにシルク印刷する場合、どのブリード防止インクを使いますか。
- 標準で何色まで含まれますか。PANTONE指定で色を合わせられますか。
- 量産に使う生地で、印刷サンプルを確認できますか。
構造と承認
- 完成品の耐荷重の試験値と、その試験方法を教えてください。
- 持ち手の付け方は、かんぬき止めですか、バッテン縫いですか。
- サンプル室の代替生地ではなく、量産用のrPET原反から作った量産前サンプルを送っていただけますか。
- 最小ロットと、それが1オーダーあたりか、色あたりか、サイズあたりかをご確認ください。
- 納期は、発注日からではなく、デザイン校了からの日数でご確認ください。
「いちばん多いご質問は、弊社のrPETが本当にペットボトル由来かどうかです。ほとんどの場合、そのとおりです。ただ、もっと大切な質問は、バッグのうちどれだけが認証されているかです。ポリプロピレンの持ち手やラミネートフィルムが付いたバッグでは、その数字は生地の数字を大きく下回ります。そしてバッグ全体の表示に使わなければならないのは、その数字です。トランザクション証明書は発注書に入れてください。そして、比率より先に重量を読んでください。」 Simmy Lin Bk-bags マネージングディレクター
よくあるご質問
rPETと再生ポリエステルの違いは何ですか? 素材としての違いはありません。rPETは再生ポリエチレンテレフタレートのことで、ポリエチレンテレフタレートはポリエステルの原料となる樹脂です。バッグ業界ではrPET、GRSの証明書では再生ポリエステル(recycled polyester)と呼ぶのが一般的です。rPET製品どうしの違いを生むのは、原料、生地の構造、その裏付けとなる認証です。Bk-bagsは、rPETのすべての見積書に、生地の種類(スパンボンドかステッチボンドか、ラミネート加工の有無)と、その注文を対象とする証明書を明記しています。
rPETバッグはペットボトルから作られていますか? ほとんどの場合、そうです。Textile Exchangeによると、再生ポリエステルの98%はPETボトルから作られ、残りはボトル以外の包装、製造工程から回収された材料、少量の繊維製品です。GRSのトランザクション証明書には、素材はポストコンシューマーまたはプレコンシューマーの再生ポリエステルとして記録され、ボトルとは記録されません。ボトルが記載されるのは原料コードPD0094だけで、これはリサイクル事業者が申告し、チェーンのすべての証明書に記載がある場合にのみ、貴社の証明書まで届きます。そのため「ペットボトルから作られた」という表示には、独自の根拠が必要です。Bk-bagsは発注前に、証明書のチェーンからどのような上流の根拠を示せるかを、買い手と確認しています。
rPETのスパンボンドとステッチボンドの不織布バッグは、何が違いますか? スパンボンドは、連続した長繊維を熱で接着した不織布で、通常はドット柄やダイヤ柄のエンボスが見え、張りがあってやや紙に近い風合いです。ステッチボンドは、短繊維のウェブに糸を縫い通して固定した不織布で、平行な縫い目の線が見え、よりやわらかく布に近い風合いです。どちらも不織布です。Bk-bagsは、目付85g/㎡と100g/㎡のラミネート加工なしのrPETステッチボンドバッグと、90g/㎡の白いrPETスパンボンドバッグを供給しています。100g/㎡のステッチボンドと90g/㎡のスパンボンドは、昇華転写で印刷しています。
rPETの不織布に昇華転写はできますか? できます。生地がPETで、白または淡色で、印刷面にラミネート加工やコーティングがない場合です。PP不織布には昇華転写はできません。PPは約160℃で溶け、昇華染料にも染まらないためです。ラミネートフィルムの上からもできません。Bk-bagsは、目付90g/㎡の白いスパンボンドと100g/㎡のラミネート加工なしのステッチボンドのバッグに昇華転写を使い、その他の型にはシルク印刷、熱転写印刷、ラミネート加工を使っています。
ラミネート加工のrPETバッグには、再生材がどれだけ含まれますか? rPET生地は再生材ですが、バッグは再生材100%ではありません。目付140g/㎡のラミネート加工rPETバッグの一例では、85g/㎡がrPET生地、55g/㎡がポリプロピレンのフィルムとポリプロピレンの接着層で、どちらも再生材ではありません。弊社がお客様向けに製作した93gのラミネート加工ショッピングバッグを部材ごとに計算すると、再生材比率は重量比59%です。それでも、トランザクション証明書の生地の欄は100%と記載され得ます。その欄は、バッグではなく生地を表しているからです。
rPETバッグはリサイクルできますか? 現時点では、実際にはできません。ラミネート加工のrPETバッグはポリプロピレンをPETに接着しており、弊社が調べた範囲では、両者を分離できる商業規模の工程は見つかっていません。包装向けに書かれた主要なリサイクル設計ガイドは、ポリプロピレンフィルムにPET層があるものをリサイクル不適として扱っています。ラミネート加工なしのrPETバッグは単一の樹脂ですが、PETのリサイクルの仕組みはボトルや包装向けにつくられており、使用済み繊維製品から再生された繊維は、世界で作られる繊維の1%未満です。米国のFTCグリーンガイドとカリフォルニア州SB 343のもとでは、どちらの種類も「リサイクル可能」と呼ぶべきではありません。Bk-bagsは買い手に、どちらも「リサイクルが難しい」、ラミネート加工品は「さらに難しい」と説明するよう、おすすめしています。
rPETのエコバッグを「環境にやさしい」と表示できますか? それだけでは表示できません。EUでは2026年9月27日から、指令 (EU) 2024/825により、EUエコラベルまたは公的に認められたエコラベルを持つ製品を除き、消費者向けの「eco-friendly」のような包括的な環境訴求が禁止されます。米国のFTCも、無条件の「eco-friendly」表示を欺瞞的なものとして扱います。日本国内では、景品表示法第7条第2項(不実証広告規制)により、環境に関する表示の根拠資料の提出を消費者庁から求められることがあり、提出期限は原則15日以内です。代わりに、事実を書いてください。繰り返し使えるバッグであること、再生材の比率(重量比)、リサイクルが難しく、ラミネート加工品はさらに難しいことです。Bk-bagsは買い手にこの表現をおすすめしています。
rPETバッグがポストコンシューマーかプレコンシューマーかは、どうすればわかりますか? 出荷分のGRSトランザクション証明書の、素材構成の欄を読んでください。ポストコンシューマーの再生ポリエステルはRM0189、プレコンシューマーの再生ポリエステルはRM0188です。ポストコンシューマーの再生PET(RM0197)が記載されていることもあります。申告原産地の欄が示すのは、再生原料となった廃棄物が回収された場所で、バッグが作られた場所ではありません。証明書を根拠にする前に、Textile Exchangeのウェブサイトで真正性を確認してください。Bk-bagsは、GRSのrPETのご注文について、トランザクション証明書をご要望に応じてご提供します。
トランザクション証明書の認証重量が、出荷重量より少ないのはなぜですか? 認証重量は、認証された再生材だけを数えるからです。ラミネートフィルム、ポリプロピレンの持ち手、縫製糸、底板のような認証されていない部材は、補足重量として記録されます。正味出荷重量はそれらの部材を含み、除かれるのは梱包材だけです。そのため、生地が再生ポリエステル100%のバッグでも、重量で見ると認証材が半分未満になることがあり、それは普通のことです。バッグの表示は、バッグ全体の重量比を示すか、対象の部材を明記してください。Bk-bagsは、生産前に表示の文言を買い手と取り決めています。
rPETバッグにGRSロゴを表示できますか? Textile Exchangeの規則を満たす場合に限ります。製品または表示対象の部材に再生材が50%以上含まれ、表示に比率を記載し、消費者に販売される最終製品ではブランドまでの認証が必要です。そのため、GRS認証を受けていないブランドは、自社のバッグにGRSの表示をすることができません。トランザクション証明書だけでは、買い手にロゴの使用権は与えられません。認証がなくても、証明書を根拠に、再生材比率を具体的に示す独自の表示はできます。Bk-bagsは、生産前にどの表示の経路が当てはまるかを確認しています。
バッグを検査機関で試験すれば、再生材だと証明できますか? 確実にはできません。再生PETとバージンPETは同じ樹脂で、市販のrPET 20検体を調べた2022年の研究では、材料の特性から両者を区別することはできませんでした。トレーサー技術で確認できるのは、特定の工程でマーカーを付けた繊維が生地に含まれていることで、その工程に何が投入されたかではありません。再生材はCoC(加工・流通過程の管理)によって証明されます。そのためBk-bagsは、GRSのrPETのご注文について、トランザクション証明書をご要望に応じてご提供しています。
オリジナルrPETバッグの最小ロットは何枚ですか? Bk-bagsのオリジナルrPETバッグの最小ロットは10,000枚です。ステッチボンド、スパンボンド、ラミネート加工なし・ありのすべての型と、シルク印刷、熱転写印刷、ラミネート加工、そして白のスパンボンドと100g/㎡のステッチボンドへの昇華転写の、すべての印刷方法に共通です。生産はベトナムと中国で行うため、貴社の関税条件と納期に合う生産地で発注いただけます。
執筆者について
Simmy Lin Bk-bags マネージングディレクター。Bk-bagsは、エコバッグとEC向け梱包資材の開発・供給を行うサプライヤーで、生産はベトナムと中国です。2006年から世界各地の小売企業向けに繰り返し使えるバッグの開発と供給を行っており、GRSとFSC®のCoC認証(FSC® C232146)を保有し、BSCIの監査を受けています。
仕様書をお送りください。あるいは、いまお使いのrPETバッグをそのままお送りください。何でできているのか、証明書に何が書かれているべきか、バッグに何を印刷してよいのかをお答えします。
仕様を相談する rPETバッグの製品一覧 GRS認証ガイドを読む
出典:Textile Exchange, Materials Market Report 2024・2025/Textile Exchange, Polyester LCA Technical Report(2026年6月)/Textile Exchange, GRS 4.2 Implementation Manual, GRS-101 V5.0, GRS-202 V2.0 Guide to Recycled Materials, ASR-104 V3.1 Policy for Transaction Certificates, TE-TXL-POL-203 V4.0 Policy for Scope and Transaction Certificates, ASR-213 V1.3 Materials, Processes and Products Classification, TE-301 V1.4 Standards Claims Policy, TE-MM-POL-301 V1.0 Materials Matter Claims and Labeling Policy, Calibrations Log V2026.3/Eunomia for Petcore Europe, PET Market in Europe: State of Play(2024)/European Commission, EU Strategy for Sustainable and Circular Textiles, COM(2022) 141/Celik et al., Polymers(2022)/EDANA nonwovens glossary/Reifenhäuser, Products from Recyclates/US FTC Green Guides, 16 CFR 260.4, 260.12, 260.13/California SB 343/Directive (EU) 2024/825/UK CMA Green Claims Code/Danish EPA, Life Cycle Assessment of Grocery Carrier Bags(2018)/APR Design Guide for Plastics Recyclability/RecyClass Design for Recycling Guidelines(2026)/UN Comtrade(ベトナムの輸入、2023年)/General Department of Vietnam Customs via VnBusiness(2024年10月)/China Chemical Fibers Association via People’s Daily(2026年4月)/Century Synthetic Fiber Corporation 2025年決算 via The Investor(2026年4月)/UK Digital Markets, Competition and Consumers Act 2024/経済産業省「容器包装の識別表示Q&A」/経済産業省 事務局資料 資料3「改正資源有効利用促進法等の施行について」(令和8年4月)/経済産業省「再生プラスチックの利用計画の作成及び定期の報告に関するガイドライン【プラスチック製容器包装編】」(2026年7月)/消費者庁「不実証広告規制」

